JIS規格 JIS A5741「木材・プラスチック再生複合材」が2012年3月に改正されました。
また、新たにJIS A1456「木材・プラスチック再生複合材の耐久性試験方法」が2010年4月に制定されました。
木材・プラスチック再生複合材(以後WPRC)は、素材として広い分野で 製品化されるとともに、使用後には回収して繰り返し原料として使用できる素材であり、廃棄物の削減や再利用によるリサイクル化が可能な製品素材であることから、資源保護、環境保全に配慮し、しかも持続的発展が可能な社会の形成に不可欠な製品素材です。
このような観点に立って、2006年4月にJIS規格(JIS A5741)として公示され、2012年3月には繰り返しリサイクルされることを考慮し、一部改正されました。
さらにJIS A5741に規定されるWPRCの耐久性を確認するための試験方法が規定(JIS A1456)されました。
木材・プラスチック再生複合材の表示マーク例

表1 リサイクル材料の含有率区分及び表示記号
含有率区分 |
表示記号 |
40%以上 |
R40 |
50%以上 |
R50 |
60%以上 |
R60 |
70%以上 |
R70 |
80%以上 |
R80 |
90%以上 |
R90 |
表2 プラスチック原料
分類系統 |
原料系 |
記号 |
一般用
プラスチック |
ポリメタクリル酸メチル |
PMMA |
塩化ビニル |
PVC |
ポリプロピレン |
PP |
ポリエチレン |
PE |
ポリエチレンテレフタレート |
PET |
ポリスチレン |
PS |
スチレン/アクリロニトリル |
SAN |
飽和ポリエステル |
SP |
アクリロニトリル/ブダジエン/スチレン |
ABS |
エンジニアリング
プラスチック |
ポリカーボネート |
PC |
ポリアミド |
PA |
ポリフェニレンエーテル |
PPE |
その他
プラスチック |
PC/ABSアロイ |
PC/ABS |
耐衝撃性アクリロニトリル/スチレン |
ASA,AES,ACS(ABS) |
PP/EPDMアロイ |
PP/EPDM |
エチレン/酢酸ビニル |
EVAC |
ポリブデン |
PB |
メタクリル酸メチル/アクリロニトリル/ブタジエンスチレン |
MABS |
ポリテトラフルオロエチレン |
PTFE |
注)上表に示す原料には、バーゼル条約に抵触する物質を含まない
表3 再生複合材の用途分野及び用途区分、並びに主な製品類
用途分野 |
記号 |
主な用途区分 |
記号 |
主な参考例 |
エクステリア |
EX |
重歩行用 |
Ⅰ |
デッキ材 |
住宅又は野外施設用 |
Ⅱ |
デッキ材、ベンチ、バルコニー、フェンス、門扉、パーゴラ、テラス |
その他用 |
Ⅲ |
デッキ材、ベンチ、バルコニー、フェンス、門扉、パーゴラ、テラス、外壁、ルーバー、柵、テーブル |
インテリア |
IN |
住宅等床用 |
Ⅰ |
フローリング材 |
住宅等室内装飾用 |
Ⅱ |
造作材、化粧材 |
土木 |
CV |
型枠工事用 |
Ⅰ |
型枠材 |
歩道用 |
Ⅱ |
歩道用床版材、舗装材、枕木、擬木 |
WPRCの長期使用に対する耐久性を確認することで、長期にわたり安全・安心な材を使用いただくことを目的としています